病気に負けない体を作るために、今、できること
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VOL.24 スープ&ごはんで冷え解消

1月20日 <大寒>

 

「大きく寒い」と書く大寒。一年で最も寒い日です。その名前どおり、日本では各地で大雪が。防寒インナーやタイツが、毎日手放せないのではないでしょうか。衣服や暖房で外から暖めるのもいいけれど、同時に内臓も温めてあげることが大切。内臓を温め、体内のめぐりをよくすれば、肌のハリ・つやもよくなるし、免疫力UPにもつながります。いちばん寒い<大寒>を過ぎると、自然界は徐々に春に向かい始めます。

●きれいのポイント

毛穴をキュッと引き締めることは、免疫力アップにつながります。寒いからと室内でぬくぬくしすぎると、体温調節機能が低下するから要注意。1日1回は冷たい外気に触れ、毛穴トレーニングをしましょう。食生活では、「気」を補うこと、おなかを温めることと同時に、春に向けて「陽の気」を補うものを取り入れて。

 

●「気」を補う鶏肉、きのこ、穀類で免疫力をサポート

●冷たい外気にあたり毛穴のトレーニングを!

●「陽の気」を補うえび、くるみ、黒い食べ物を取り入れる

●桜えびとくるみの黒米ごはん

【材料】

米      2カップ

黒米       10g

桜えび    20g

しょうが   1片

酒          大さじ1

塩          小さじ1

だし昆布   7cm程度

くるみ    30g

三つ葉    少々

【作り方】

①米は研ぎ、黒米と一緒にザルに上げる。しょうがは千切りに、くるみは粗く砕き、三つ葉は1cm長さに切る。

②炊飯器に米、酒、塩、桜えび、しょうが、だし昆布、調味料を入れ、ふつうの水加減で炊く。

③炊き上がったらくるみを加えて混ぜ、茶碗に盛ったら三つ葉をのせる。

ONE POINT⇒えび(温/甘/肝・腎・脾・肺)は、五臓の「腎」に作用し、陽気を補う食材。くるみ(温/甘/腎・肺・大腸)も、同じ陽気を補う食材で、手足の冷えにおすすめです。米(温/甘/脾・胃・肺)は、「気」を補う食材ですが、黒い米を加えることで「腎」への作用が期待できます。「腎」は、ホルモンや生殖をつかさどる臓器。補えば老化防止に!

●鶏肉ときのこの生姜鍋

【材料】(2人分)

鶏手羽元   6本

しょうが   3片

エリンギ   2本

えのきだけ  1パック

舞茸     1パック

ねぎ     2本

塩      小さじ1強

酒      大さじ1

みりん    小さじ1

黒粒こしょう 適量

【作り方】

①鍋に鶏肉、ねぎの青いところ、しょうがの皮を入れ、水リットルを加えて日にかける。沸騰したら塩を加えて30分煮る。その間、しょうがをおろし、舞茸、エノキダケは小房に分け、エリンギは薄切りに、ねぎは斜め薄切りにする。

②鶏肉が柔らかくなったら、おろし生姜を加えてさらに30分煮る。

③きのこを加え、しんなりしたら、ねぎ、黒粒こしょうを加えていただく。

ONE POINT⇒鶏肉(平(温)/甘/脾・胃)は、消化器官を元気にする性質が。しょうが(微温/辛/肺・脾)は、たっぷり入れ、じっくり加熱することで温め作用がさらに高まります。免疫力にはたらきかけるキノコ類をたくさん入れるのがポイント。


VOL.23 休み明けのかぜ予防

1月5日 <小寒>

 

お正月明け最初の節気。<小寒>はいわゆる“寒の入り”で、<小寒>から<節分>までが“寒”の期間になります。寒さはこれからが本番。霜が降り、池の氷が厚みを増し、気温が氷点下になることも。冷え対策を徹底しながら、免疫力を高め、冬かぜをひかないように気をつけることが大切です。特に、体がゆるみがちな正月休暇明けは、油断大敵です。

●きれいのポイント

免疫力のもとになるのは、生命エネルギーである「気」。寒さが厳しくなると、体を温める陽気が低下し、気の運行も活発でなくなります。この時季は、温かいもので気を補うことを心がけて。「かぜをひいたかな…」と思ったら、生姜やねぎなどをたっぷりとることで、早めにかぜの邪気を追い出しましょう。

●温め作用のある食材(ニラ、にんにく、くるみ、エビ、スパイス類など)をとる。

●のどがイガイガしたら呼吸器にきく食材((金柑、銀杏、ハチミツ、生姜、ねぎなど)で早めにケアを。

●寝る前にお風呂で体を温め、睡眠不足を防ぐ。

●ホット金柑ハニー

【材料】

●金柑のハチミツ漬け

金柑   15~20個

ハチミツ 30㏄程度

レモン  1/2個

生姜   1片

 

シナモンスティック

(またはパウダー)

 

【作り方】

①金柑はヘタをとり、ボウルに入れて熱湯をかけ、5分程度おく。横半分に切って、種を取り除く。

②生姜は皮をむいて繊維を断つようにスライスする。レモンはよくあらってスライスする。

③密閉容器に①②を入れ、金柑がかぶる程度のハチミツを入れ、冷蔵庫で保管して1週間ほど漬け込む。

④金柑、生姜、漬けたハチミツを茶碗に入れ、熱湯を注ぐ。シナモンスティック(またはパウダー)で香りづけしていただく。

ONE POINT⇒金柑(温/辛・甘/肺・脾・肝)は、気を巡らす働きがあり、咳や痰にいい食材。ハチミツ(平/甘/脾・肺・大腸)は、喉を潤し空咳に効きます。生姜(微温/辛/肺・脾)は肺を温める作用があり、冬のかぜに◎。シナモン(大熱/辛・甘/腎・脾・肝)を加えることで温める作用が増します。

●鮭、きのこ、銀杏の包み焼き

【材料】(2人分)

生鮭の切り身  1枚

塩       少々

しめじ     1/2パック

えのき茸    1/2パック

しいたけ    2枚

三つ葉     2株

ぎんなん(缶詰)10個

酒       小さじ2

しょうゆ麹   小さじ1

 

【作り方】

①鮭は両面に塩をふり30分おいてから水気をふき取る。しめじは小房に分け、えのき茸は根元を切ってバラし、椎茸は石づきをとってスライスする。三つ葉は3cm長さに切る。

②クッキングペーペーに鮭、しょうゆ麹、きのこ、三つ葉に茎、ぎんなんをのせ、酒小さじ1をふって包む。

③オーブントースター(高温)で、15分程度蒸し焼きする。

ONE POINT⇒鮭(温/甘/脾・胃)は、体を温める作用のある魚で、とくにおなかの冷えにおすすめ。キノコ類(平/甘/胃)は、気を補う作用があり免疫力をサポートします。三つ葉(温/辛/)は、血のめぐりを助け、咳や痰に◎。銀杏(平/甘・苦・渋/肺・腎)は、肺の気を収斂させる作用があり、咳・ぜんそくに効果があります。


VOL.22 極寒の季節にとるものは…

12月21日 <冬至>

 

一年で最も昼の時間が短くなる当時。陰気が極まり、これから徐々に自然界は春に向かいます。とはいえ、寒さはこれからが本番。寒さに負けず、春の芽吹きに備えるのがこれからのテーマ。そんな<冬至>には、ゆず湯、冬至かぼちゃなど、この時季の体を考えた習慣が伝えられています。古きよく食習慣に合わせ、冷えと疲れを癒しましょう。

●きれいのポイント

この時季の悩みといえば、寒さ、そして年末年始の疲れ。お酒を飲む機会が多い頃ですが、暴飲暴食で胃を傷めると、エネルギー代謝が鈍って体を温める働きが低下してしまいます。特にこの時季は、自然界の陽気が「底」。胃腸をいたわりながら、体を温める力を補うことが第一です。

●羊肉、くるみ、えび などの温める力を補うものを

●おなかをいたわる かぼちゃ、イモ類、穀類を

●香辛料でおなかを温める

●かぼちゃ、くるみ、小豆のグラッセ

【材料】(2人分)

小豆       200g

        (つくりやすい量)

かぼちゃ     200g

くるみ      100g

メープルシロップ 大さじ2

シナモンシュガー 少々

バター(無塩)  20g

【作り方】

①小豆は水で洗い、たっぷりの水でゆでる。沸騰して30分ほど煮たらいったんゆで汁を捨て、新しくたっぷりの水、砂糖大さじ2~3を加えて1~2時間コトコト煮る。(大変なら缶詰のゆであずきでOK)

②かぼちゃは皮をとって一口大に切る。くるみは大き目に砕く。

③フライパンにバターを溶かし、カボチャを入れてソテーする。柔らかくなってきたら、くるみ、メープルシロップ、水大さじ2を入れてフタをし、蒸し焼きにする。

④かぼちゃが柔らかくなったらゆでた小豆大さじ3程度、シナモンシュガーを加えてざっくり混ぜる。

ONE POINT⇒冬至に食べるかぼちゃ(温/甘/脾・胃)は、おなかの疲れや便秘に◎。くるみ(温/甘/腎・肺・大腸)は、体を温める陽気を補う食材で冷えにおすすめ。シナモン(熱/甘・辛/腎・脾・肝)を加えることで温め効果がUPします。小豆(平/甘・酸/心・小腸)は水分代謝をよくするので、冷えや胃腸の疲れによるむくみに有効です。

●ラム肉の香味焼き

【材料】(2人分)

ラムチョップ   4~6本

にんにく     1片

しょうが     1片

ヨーグルト    50ml

はちみつ     大さじ1

しょうゆ     大さじ1/2

塩・こしょう   少々

パセリ      適量

ブロッコリー   1/2株

じゃがいも    2個

ベビーリーフ   適量

【作り方】

①ラムチョップは両面に塩・こしょうをしておく。にんにく、しょうがはすりおろす。パセリは葉をちぎってみじん切りにする

②ビニール袋にヨーグルト、はちみつ、しょうゆと①を入れて口を縛り、よくもんで2時間以上漬け込む(一晩つけてもOK)。

③フライパンに油をしき、ヨーグルトを軽くおとした②を並べて両面を焼く。

④器に③を盛り付け、付け合せにゆでたブロッコリー、じゃがいも、ベビーリーフを添える。

ONE POINT⇒羊肉(温/甘/腎・脾)は、肉の中でも温め作用が強い肉。冷え症に最適で、老化防止にもいいといわれています。にんにく(温/辛・甘/脾・胃・肺)、しょうが(温/辛/肺・脾)も温める作用があります。香味野菜のパセリには、気を巡らす働きが、付け合せのブロッコリー(平/甘/腎・脾・胃)は、疲れた体を元気に!


VOL.21 暴飲暴食にスープで体内ケア

12月7日 <大雪>

 

寒さが一層厳しくなり、山々が雪で真っ白になる頃。日本には「大寒波」が到来し、ブーツやダウンが手放せない季節になりました。これから年末にかけては、忘年会やクリスマスパーティが目白押し。おいしいものを食べすぎたり、お酒をたくさん飲んだりして、胃腸や肝臓がお疲れ気味になします。忙しい年の瀬を元気に乗り切るためには、内臓のケアが重要です。

●きれいのポイント

食べ過ぎると、胃が熱を帯びて消化機能が失調。胃の機能が亢進して食欲が止まらず、暴飲暴食のクセがついてしまいます。しかし、消化吸収をつかさどる「脾」の働きは弱るため、食べたものが停滞。さまざまな不調の原因になります。そこで、消化吸収を助ける食生活を心がけましょう。

●消化を促す「消食類」(大根、かぶなど)をとる。

●脾胃を元気にする「補気類」(鶏肉、米、イモ類など)をとる。

●気を巡らす食材(かんきつ類、そばなど)をとる。

●適度に冷やす食材を取り入れ、胃にこもった余分な熱をとる。

●脂っこいもの、生ものは控え、胃に負担のかからない汁物を。

 

●鶏と大根のおにぎりスープ

【材料】(2人分)

鶏手羽元 6本

大根   150g

白菜   2枚

ねぎ   1本

生姜   1/2片

塩    小さじ1/2強

ごはん  1膳

しょうゆ 少々

黒こしょう 少々

 

 

【作り方】

①ねぎは5cm長さに切り、しょうがは薄切りに、大根は大き目の乱切り、白菜は食べやすい大きさに切る。

②鍋に鶏肉と水1リットル、ねぎの青いところ、しょうがを入れて火にかける。沸騰したら大根を入れ、あくをとりながら30分煮る。

③塩、ねぎ、白菜を加えてさらに5~10分煮込む。

④ごはんを小さ目のおにぎりに握り、両面にしょうゆを塗ってフライパンでこんがり焼く。

⑤器におにぎりを入れ、鶏肉、大根などスープの具を持ったら、上からスープをかける。黒こしょうをふる。

ONE POINT⇒鶏肉とごはん(平/甘/脾・胃)は、消化機能をつかさどる脾を元気にします。大根(涼/甘・辛/肺・胃)は消化を促し、食べたものを下に降ろします。白菜(平/甘/胃・大腸)は、胃の熱を取り除きお通じをよくしてくれる野菜です。

●しじみとわかめの豆乳汁

 

【材料】(2人分)

しじみ    300g

わかめ(乾燥)20g

昆布     5cm

酒      大さじ1

白みそ    大さじ2

豆乳     150ml

ゆずの皮   少々

【作り方】

①しじみは洗って鍋に入れ、昆布と水300mlを加えて1時間おく。わかめは水でもどす。

②①を火にかけ、5分程度煮る。昆布を取り出し、酒でゆるめた白みそを加えて温める。

③豆乳を加えてひと煮したら、器に盛り付けゆずの皮をのせる。

ONE POINT⇒しじみ(寒/甘・鹹/肝)は、熱を冷まして解毒を促す食材。(薬膳とは関係ありませんが)肝臓の解毒機能に働くオルニチンというアミノ酸が豊富です。わかめ、昆布などの海藻(寒/鹹/肝・胃・腎)は、停滞した水分や脂肪を降ろす力があります。豆乳(平/甘/肺・大腸・膀胱)は、便通をよくしたり利尿を助ける食材。飲みすぎたときのデトックスにおすすめのスープです。


VOL.20 寒さをケアして巡りを高める!

11月22日 <小雪>

 

めっきり空気が冷たくなり、舗道に枯れ葉が舞い落ちるようになりました。今日は<小雪>。平地にも初雪が降りだす季節です。年末年始に向け、寒さはいっそう厳しくなります。寒さの邪気は、体内の巡りを滞らせ、肩こりや手足の冷え、顔のくすみなどの原因をつくる厄介な存在。温め、巡らす体の機能をしっかり補っておきましょう。寒さが本番を迎える前から、日々のケアを心がけることが大切です。

●きれいのポイント

体を温める「陽気」を補う食材を使い、温め機能をサポート。陽気を補う食材(補陽類といいます)には、老化にかかわる腎の機能を助けるため、アンチエイジング効果も期待できます。体には内臓につながるツボが集まる経絡が走っていますが、経絡の流れが滞ることも冷えの原因に。パソコン作業などで体がかたくなっている人は、一日の終わりにストレッチをするなどして、体をほぐしましょう。

●補陽作用のある食材(くるみ、エビ、羊肉など)をとる

●気を巡らす食材(たまねぎ、柑橘類、香味野菜など)を加える

●ストレッチをして体をほぐす

●えびニラ蒸し餃子

【材料】(20個分)

むき海老    150g
ニラ      1/2把
キャベツの葉  3枚
生姜      1片
片栗粉     小さじ1
ごま油     小さじ1弱
中華スープの素 小さじ1/2
塩       小さじ1/2
紹興酒     小さじ11/2

餃子の皮    20枚

酢・しょうゆ    適量

【作り方】

①むき海老は包丁でたたいておく、ニラは1cm長さのざく切りに、キャベツは下ゆでして刻み、水気をよく絞る。レンコンは酢水につけてからあらみじん切りに、しょうがはすりおろす。

②①と片栗粉、調味料をボウルの入れてよく練り合わせる。

③餃子の皮で②をつつみ、蒸し器で蒸す。

ONE POINT⇒えび(温/甘/肝・腎)は、陽気を補い温め作用のある食材。ニラ(温/辛/肝・胃・腎)も温め作用の強い食材。特におなかを温めます。気を補うキャベツ(平/甘/脾・腎)は、巡らす力をサポート。2つの食材とも、冬に負担が大きくなる腎に作用します。

●くるみとポルチーニのリゾット

【材料】(2人分)

米          1/2カップ

くるみ        15g

ポルチーニ(乾燥)  5g

エリンギ       小1本

鶏肉         50g

にんにく       1/2片

唐辛子        少々

オリーブ油      大さじ1

塩・こしょう     少々

パスミジャーノチーズ 適量

万能ねぎ       少々

【作り方】

①米はサッと洗ってざるに上げる。エリンギ、くるみは粗く刻み、ポルチーニは水で戻す。鶏肉は5㎜くらいの大きさに切る。にんにくはみじん切り、唐辛子、万能ねぎは小口切りに。

②鍋にオリーブオイルを熱し、にんにく、唐辛子を入れて炒める。香りがたったら米、鶏肉を加えて炒め、米が透き通ってきたらポルチーニ、くるみを加え、水1/2カップを加えてフタをして煮る。

③こげつかないようにときどきなべ底から混ぜ、少し芯が残るくらいまで炊けたら塩・こしょうで味を調える・

④皿に盛り付け、チーズと万能ねぎを散らす。

ONE POINT⇒くるみ(温/甘/腎・肺・大腸)は、陽気を補い体を温める。腸を潤し便通を改善する効果も。きのこ類は気を補い、巡らす力をUP。唐辛子、にんにく、ねぎなど温め効果のある食材をプラスして寒さに負けない体に。


VOL.19 冬にぶれない体づくり

11月7日 <立冬>

 

日が沈むのは早くなったな…と感じるこのごろ、暦は今日から冬です。コートを着るにはまだ少し早い気がしますが、これから日一日と空気が冷え込んできます。寒さと戦いながら忙しい師走を乗り切るために、体のエネルギーをしっかり補っておきましょう。秋から続く乾燥と、冷たい空気の影響で、かぜをひきやすくなります。肉、魚など、補う力のあるものをとることで、抵抗力も高まります。

◆きれいのポイント

食事では、体を動かすエネルギーである「気」を補うことが大切。特に動物性の食材は、補う効果が高いのでおすすめです。免疫力を高めるには、体のバリア機能を果たす皮膚を鍛えることも大切。いきなり暖房で部屋を暖めすぎに注意しましょう。この時季は、適度な運動をしたり、衣服で調節したりし、極力、自力で寒さをしのぐようにして。

●鶏肉、魚(サバ、ぶりなど)など補気の食材をとる

●唐辛子、にんにんくなどの温め食材、たまねぎなど、気を巡らす

 食材を組み合わせる

●暖房をきかせすぎない! 体を動かす!

●鶏とマッシュルームのピンチョス

【材料】(2人分)

鶏ひき肉    80g

ねぎ      2cm

にんにく    1/2片

酒       小さじ1/2

薄口しょうゆ  少々

塩・こしょう  少々

マッシュルーム 6個

長芋      80g

パプリカ(赤・黄) 各1/4個

オリーブ油   大さじ1

 

【作り方】

①ねぎはみじん切り、にんにくはすりおろし、鶏ひき肉、酒、薄口しょうゆ、塩・コショウとともに練り合わせる。

②マッシュルームは軸を切り落とし、裏側に小麦粉をふる。

③マッシュルームの裏側に①の種を丸めながらくっつけ、肉との境目に小麦粉をつけておく。

④山芋は3cm角切りにして5分程度塩ゆでする。パプリカは一口大に切る。

⑤フライパンにオリーブ油をしき、③をころがしながら焼く。色が変わったら、長芋とパプリカを加え、フタをして蒸し焼きにする。

⑥焼き上がったら楊枝を刺して盛り付ける。

ONE POINT⇒鶏肉(平/甘/脾・胃)は、エネルギーを与える補気の食材で。胃腸を丈夫にして疲労回復を助けます。マッシュルーム(平/平/胃)は、免疫力を高める作用が、長芋(平/甘/脾・肺・腎)も補気の食材でアンチエイジング効果が。温め作用なるパプリカ、にんにく、ねぎを加えて冬向けに。※ぶりは日本の魚なので、似た魚の分類を参考にしました。

 

●ブリの南蛮漬け

【材料】(2人分)

ぶり(切り身) 2切れ

片栗粉     小さじ2

しょうが    1/2片

塩       少々

たまねぎ(小) 1/2個

ピーマン    1個

唐辛子     1本

寿司酢     小さじ1

だし汁     小さじ1

 

 

【作り方】

①しょうがをおろす。ぶりは両面に塩、しょうがのしぼり汁をふり、30~1時間おく。

②寿司酢、だし汁を混ぜておく。

③ピーマン、たまねぎは繊維に沿ってスライス、唐辛子は種をとって小口切りにする。

④①の汁けをキッチンペーパーでふきとり、食べやすい大きさに切る。全面に片栗粉をまぶし、170℃の油で揚げる。

⑤保存容器に③、ぶりを入れ、②をかけて1時間以上おく(一晩おいてもOK)。

ONE POINT⇒ぶり(平/甘/脾・胃※)は、補気の食材。補った気を巡らすたまねぎ、温め作用のあるピーマン、唐辛子といっしょにすることで、さらにパワーアップを図ります。酢の酸味には収斂作用があるので、毛穴を引き締め、補ったものを外に逃がさないようにします。


VOL.18 そろそろ腹巻の季節です

10月23日 【霜降(そうこう)】

 

秋が深まり、木々の葉が紅や黄色に染まりだす季節。高い山からは初雪の知らせが届くようになりました。晴れた日中はポカポカと暖かいのに、日が暮れると一気に冷え込むのがこの時季の特徴。夜、薄着をして寝るとかぜをひきやすいから注意したいですね。とくに気を付けたいのがおなかの冷え。冷えが脾胃を傷めると、食べたものを消化吸収する力、栄養を届ける力が低下し、肌のハリ・つやダウンにつながります。  

◆きれいのポイント

暦の上ではもうすぐ冬。この時季におなか(脾胃)を冷やすと、体の代謝が悪くなり、冬の寒さや乾燥に立ち向かえなくなります。代謝の低下は、溜め込みやすい体をつくる原因にもなるので要注意! 体、特におなかを温める食材を意識してとり、脾胃に力をつけていきましょう。体を冷やすものは極力控えめにすることも大切です。

●体を温める温裏類(内臓を温める)、補陽類(陽気を補う)を

●体を動かすエネルギーを補う補気類をとる

●適度な運動と、服装の調節を心がける

●しし唐とじゃこの炊いたん

【材料】(2人分)

しし唐     6~8本

ちりめんじゃこ 10g

花椒      4~5粒

だし汁     50㏄

三温糖     少々

薄口しょうゆ  少々

【作り方】

①しし唐は爪楊枝で2~3か所穴をあける。

②鍋にだし汁、三温糖、薄口しょうゆを入れて温め、①を入れる。

③フタをして2~3分煮て、しし唐がしんなりしたらちりめんじゃこを加え、サッと煮たら出来上がり。

④器に盛りつけ、個のみで軽く砕いた花椒を散らす。

ONE POINT⇒しし唐(熱/辛/心・脾)は温め効果が非常に強く、消化機能を助けます。花椒(温/辛/脾・肺・腎)には、おなか(脾胃)の冷えをとる作用が。ちりめんじゃこのイワシ(温/甘)は、気と血を補う作用のある魚です。※温め効果の強い食材を使っているので、肌が乾燥しやすい人や、ニキビのできている人などは食べ過ぎないように注意。

●くるみとブロッコリーのハニーマスタード

【材料】(2人分)

じゃがいも   小2~3個

ブロッコリー  1/2房

くるみ     6粒

マスタード   大さじ1

はちみつ    小さじ1

オリーブオイル 小さじ1

ワインビネガー 小さじ1/2

塩・コショウ  各少々

【作り方】

①じゃがいもは皮ごとゆでて皮をむき、食べやすい大きさに切る。ブロッコリーは小房に切り分け塩ゆでし、冷水にとって上げておく。

②くるみ(生)は、フライパンでカリッとするまで乾煎りする。

③ボウルにマスタード、はちみつ、オリーブ油、ワインビネガー、塩・コショウを入れて混ぜ、①と②を加えてあえる。

ONE POINT⇒じゃがいも(平/甘/胃・大腸)、ブロッコリー(平/甘/腎・脾・胃)は、ともに気を補う食材。くるみ(温/甘/腎・肺・大腸)は、陽気を高める性質があります。ソースにもマスタード、はちみつを使い補う力をUP! ※ブロッコリー(キャベツ、カリフラワーも)は補気食材の中でも腎に入る性質があるため、冬におすすめ。


VOL.17 秋の便秘は潤して治そう!

10月8日 <寒露>

 

ついこの間まで夏服で汗をかいていたのに、最近は寝るときにも薄手の毛布が必要に。<寒露>は朝、草に冷たい露がつくようになる季節です。今年は、3連休と体育の日にぶつかり、スポーツに汗を流す人も多いよう。ランニングが趣味の私も、冬のマラソンシーズンに向けて「練習開始!」モードに切り替わりました。そんな矢先、いつも快調だったお通じが……。そう、この時季、便秘に陥る人が意外と多いのです。

◆きれいのポイント

秋は乾燥の季節。ただでさえ、体が乾燥しがちになります。汗をかく夏は、水分補給を十分に行っていましたが、涼しくなってくると自然と飲む量が減ってきます。気持ち良い秋の天候に導かれ、走ったり、動き回ったりして汗をかけば、さらに体はカラカラに。秋の便秘は腸が乾燥することによって起こるのです。そこで、潤いを補う食材をしっかり補給しましょう。

●滋陰効果のある食材(豚肉、乳製品、ゴマなど)をとる

●リンゴ、瓜類など腸を潤す食材をとる

●適度な運動を心がける

●マスカルポーネパンケーキりんご&さつまいも添え

りんご        1/2個

さつまいも      100g

白ワイン       大さじ1

はちみつ       大さじ2

メープルシロップ   少々

ホットケーキミックス 60g

卵          1個

マスカルポーネチーズ 60g

牛乳         50㏄

バター        大さじ1

粉糖(飾り用)

【作り方】

①りんごは皮をむき、芯をとって薄めのいちょう切りに、さつまいもも皮をむき薄めのいちょう切りにする。

②鍋にりんご、さつまいも、白ワインを入れて火にかけ、水が出てきたらはちみつを加えて煮る。水分が少なくなってきたら水を足しながら20~30分煮て、とろとろになったらメープルシロップを入れてひと煮する。

③ボウルにホットケーキミックス、卵黄、牛乳、マスカルポーネを入れてよく混ぜる。別のボウルで卵白をよく泡立て、生地に混ぜる。

④フライパンにバターを敷き、③をスプーンで広げて両面を焼く。

⑤器にパンケーキをのせ、②をかけて粉糖をふる。

ONE POINT⇒りんご(甘・微酸/涼)は潤す効果のあるフルーツ。便通を改善する作用も、下痢を止める作用もあります。さつまいも(平/甘/肺・脾・腎・肝)は気を補う食材で腸を潤し便秘を改善します。チーズ(平/甘・酸/肺・肝・脾)にも便通改善効果が。

●ポークジンジャー枸杞の実ソース

【材料】(2人分)

枸杞子      30g

レーズン     50g

赤ワイン     100㏄

黒砂糖      大さじ1/2

豚ロース肉    160g

塩・コショウ   各少々

片栗粉      小さじ1

しょうが     1片

しょうゆ麹    大さじ11/2

かぼちゃ(小)  1/2個

サラダほうれん草 適宜

【作り方】

①枸杞の実ソースを作る。枸杞子とレーズンは水に浸してやわらかくなるまで戻す。鍋に枸杞子、レーズン、赤ワインを入れて火にかけ、黒砂糖を加えて水気が1/4程度になるまで煮る。

②豚肉は両面に塩・コショウし、片栗粉をまぶす。しょうがはおろしてしょうゆ麹と混ぜておく(たれになる)。

③フライパンにオリーブ油をしき、スライスしたかぼちゃを焼く。

④フライパンで豚肉の両面を焼き、最後にたれを回しかけてからめる。器に盛り付け、①をかける。

ONE POINT⇒豚肉(平/甘・鹹/脾・胃・腎)は潤いを与え、便秘を改善。枸杞子(平/甘/肝・腎・肺)も潤す食材、レーズン(平/甘・酸/脾・肺・腎)は血を補う性質があります。ほうれん草(平/甘/胃・大腸)は補血の食材ですがお通じの改善に◎。消化器官の脾・胃をいたわるしょうが、カボチャといっしょに。

 

 

 

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